升島 努さんの最終講義

昨日は友人の升島 努教授の最終講義に出席した。

医学部第5講義室で午後1時から始まった最終講義には、升研の方々やゆかりの深い方々で席は埋まった。

細胞一つ一つを直接分子分析する最先端の技術を開発 し、ノーベル賞受賞のうわさが高い彼なので、
どんな最終講義なのかと興味は深い。
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まずは生い立ちから始まって、
そして物理の分野から転身しての苦労話、
彼の真骨頂の装置作りの話、
専門分野の話は難しいのだが、とても楽しく興味が持てる。
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彼による Live Sing-Cell Mass Spectrometry が2007年に完成。

生命のユニットである細胞、その細胞の動きを見ながら、変化の瞬間その細胞内の分子の変化をリアルタイムに追跡できるようになったのだ。

生命科学の夢ともいえる、そんな分析が世界で初めてできるようになったのだから、すごい事なのだ!
彼によれば、臨床診断は質量分析の時代になってくるのだとか。

世界的な発見をした過程の協力者を含めての苦労話になると、こみ上げてくるものを抑えきれず涙する場面もあったりした。

今まで聴いた最終講義の中でも、群を抜いてすばらしかった。

最後に彼がお弟子さん達に残したのは、
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そして100分の講義の最後を、新島襄の漢詩で締めくくった。

 庭上一寒梅   庭上(ていじょうの)一寒梅  

 笑侵風雪開   笑って、風雪を侵して開く

 不争又不力   争わず、また 力(つと)めず。

 自占百花魁   自ずから、百花の魁(さきがけ)を占(し)む


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定年退官より1年早いが、
今後はあの理化学研究所で 一細胞質量分析研究チームのチームリーダー としての活躍が期待される。
お疲れさま!

彼を交えての懇親会も楽しかった。
ビールをジョッキ4杯!

楽しい一日だった。
by dori3636 | 2013-03-17 09:41 | 家族・友人

花と野菜と時々ゴルフ


by dori3636